2010.5 report

第65回 定例活動報告
「東の森(5月16日 第3日曜日)」

全体報告<辻田>

今日は初夏を思わせるポカポカの陽気で動くとじっとりと汗ばむ絶好の山活動日でした。秋の紅葉がぱらぱらと落ちる頃と今の新緑の頃がわれわれへの神様からのご褒美かもしれない。

東の森の竹林には、今頃あちこちでたけのこがにょきにょきと顔を出しており、まだ幼児姿もあれば杉・檜人工林まで根を伸ばして身の丈3mにも伸びた少年期の元気のいい姿もあり改めて竹の勢力の強さを知った次第。

05[日照対策班]川を渡ってから現地へ.JPG川を渡ってから現地へ今日の活動は前回終礼時に話したとおり、二班に別れ、一斑はいつもどおりテラスに集合、もう一斑は日照対策チーム班と称して対岸の山への直行となり、全体で20名の参加がちょうど10名ずつに分かれてどちらにも老若男女が程よく組み合わされての活動となった(日照対策チームには地主さんも参加)。

テラス集合班は清水組土木班の前回に続いて「ははその森」へ通じる作業道作り班(別記)、ロゴソールを駆使しての銀杏の玉切丸太からの板引き班、おいしい昼の汁物つくり班、そしてこれまた引き続いての柚子剪定枝の燃やし班に分かれた。

ロゴソール班は前回の経験を生かし一段と薄物の立派なまな板用原板を約10枚以上製造、これらの面を研磨して磨きを入れればそんじゃそこらでは手に入らない逸品が……

最初の一枚をだれに献上しようかいろいろ考えるのは実に楽しい。

そういえば、今日テラスうしろのこならのシイタケ木に立派なやつが5~6個ぶら下がっていた。おサルの攻撃を免れたかそれとも他においしいものが出てきたのか…

何はともあれお昼のトン汁のいい具材となってみなの胃袋に消えていった。
06[日照対策班]道なき道をゆく.JPG道無き道を行く
日照対策チーム班はかなり険しい人跡未踏(?)に近い対岸の山に半ば興味深々で初めて分け入ることになった。檜の人工林で多分今日参画の面々が生まれるずっと前に植えられたものらしく相当立派に育って優に20mはあるらしい。冬場の朝方この人工林のおかげで対岸の数軒は太陽の恵みを十分享受できないともなれば今の時代伐採もやむなしか。

なんとも消化不良を起こしそうな活動で(別記)、次回も引き続きの作業となる。

高橋顧問宅の前庭での終礼時、たくさんの団子、蒸し芋等をご馳走になった。作業後の一服、みなの笑顔が西日に照らされてまぶしかった。高橋さん、ご馳走様でした。


日照対策班<藤川>

森林整備:日照対策班@ぼんぼり川対岸の山
チェンソー2名、手鋸8名の総勢10名+地主さんを加えた部隊が密林へ突入する。水量が少ない川に、地主さんの手で板の橋がかかる。早速、川を渡り草の茂った急斜面に取り付くが登山道が見当たらない。どこをどう進んだら良いのか分からない。
07[日照対策班]ここもなかなかの斜面.JPGなかなかの斜面
そこで大鎌をもった地主さんを先頭に、道をつくりながら上部へ進む。西遊記の孫悟空が如意棒を振り回すように、大鎌をぶんぶん振りかざし藪に切り込みを入れていく。その後ろに付く会長は鎌に恐怖心を感じているのだろうか「我々が刈りながら歩きますから、いいですよ」と少し離れて後続する。

山頂は、2つあった。手前に見晴らしの良い背があり更に少し登ると最高部があるが、手前の背の付近を伐採する。見回すと立派なヒノキばかりだが、その殆どに伐採許可が出た。

日照効果がありそうな場所の木は効率よくチェンソーで伐採、危険を回避するために手鋸人員は反対斜面で作業が始まった。ずるずる、じゃりじゃり、ざざざ~と歩く度に土や小石が谷へ落ちる。足場が悪い。木々が密集し枝が伸びているため、どの木を切ってもかかり木となる。かかった木の処理と足場の確保で作業に時間がかかる。皆同様に苦戦している様子。自分は午前中3本目の木にロープをかけたところで、昼食の合図が出た。

昼食を取りに見晴らしの良い山頂へ戻ると、直径38センチほどのヒノキが2本倒され全く08[日照対策班]問題の尾根です.JPG問題の尾根です変わった風景となっていた。切りたての香りがするヒノキの丸太に座って昼食をとる。明るくなった山頂に最高の晴天、気持ち良い春風、足元には川が流れ絶景。なんと贅沢なランチタイム。

ランチはチェンソーに与えられず、午後燃料切れとなる。手鋸人員は広葉樹が生えた急斜面にとりかかるが、やはり足場が悪い。切られた木がつぎつぎと勢い良く下へ落ちていく。自分も伐採に目ぼしい木を一本見つけて倒すと、藪の中スライダーに乗ったように勢い良く川めがけて滑って行った。倒木を追跡し、川の手前で見つけるとちょうどその時、作業終了の合図が出た。

09[日照対策班]よおし、伐るぞ~.JPGよぉし、伐るぞ~10[日照対策班]これでどれくらい陽があたるか?.JPGこれでどれくらい陽があたるか?




道路班<潮田>

01[道路]さあここに道路をつくるよ.JPGさぁここに道をつくるよまだまだ… 「ははそ道」
日照対策チームと分かれた為に基地周辺はいつもより人数が少なくて何となく寂しい感じ。まな板製作、調理、炭焼き用薪作り、柚子の木燃やしと作業分担されると残る土木班はいつものメンバー。既に出来上がった作業道を歩いて本日の作業場所へ。

前回時間切れで出来上がらなかった橋を鉄パイプと間伐材で組み上げていく。足場が悪い上に、ちょうどいい太さと長さの間伐材を周囲で調達できないことでなかなか捗らない。橋が架かる先にある切り株は迂回できず、斜面の為に埋めることもできないので掘り起こして撤去することに。
02[道路]丸太を集めて・・.JPG丸太を集めて…力任せにツルハシを振るうのだが根が深く手強い。この先ではいったい何カ所の切り株を掘り起こすのだろう、と少しだけネガティブに考えてしまった。

昼時となり基地へ戻ろうとすると、先程まで見えていた本日の一人ボサ刈り班T師匠の姿がない。実は先に戻られていたのだが、こういった場合の「…だろう、…はずだ」は禁物と思うので何かルールがあっても良いのかもしれない。もちろん基地まで戻れば員数不足に気付くだろうが、万が一を考えればそれでは遅い場合もあると思う。例えば、作業班ごとにしんがり確認係がいて気を配るとか、必ず誰かに一声かけて移動するようにするとか… 簡単なルールの採用でより安全な活動になるのではないだろうか。

午後からは応援部隊も加わって橋を完成させ、次回の作業対象となるルートに見当をつけていく。この先も傾斜のキツい斜面だがほぼ直線ルート。土留の材料さえ順調に確保できればスンナリと開通できるかもしれない。目標地点の鉄塔下まではあとわずか。

開通も目前となってくると、途中にある心残りな部分が気になってくる。ちょっとした木の根のでっぱり、何故かそこだけ道幅がせまい場所、たけのこ道との連絡部分などなど。距離がわかる案内標識とか…開通記念碑があっても良いかも♪

本日の作業で23メートル延伸、これで基地からの距離はおよそ266メートルとなったはずである。

03[道路]道路の土台作り.JPG道路の土台作り04[道路]鉄パイプと木材を組み合わせる.JPG鉄パイプと木材を組み合わせる

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第64回 定例活動報告
「東の森(5月1日 第1土曜日)」

活動報告<大日向>

・新緑のゴールデンウイーク! 初参加者も含めて21名が参加した。
10050101.jpg初参加です。ようこそ!
・好天に恵まれたゴールデンウイークで多くの人が新緑を求めて遠出するなか、参加者にとっては盆堀は間違いなく新緑に包まれ、作業中のははその森はまさにレジャーランドと言っていいのかもしれない。

・人工林の中をわざと残した広葉樹が鮮やかに芽吹き、作業道から雑山を仰ぐと新緑に囲まれた円形舞台にいる役者であるような、詩人であるならばどんな詩を朗読するかというような風景でした。

・作業は作業道作り(別記)、ボサ刈り(別記)、梅さん宅お手伝い(別記)等に分かれ夏本番を迎えるような良い汗を流しました。

金児さんを偲ぶ
金児不二男さんが4月23日がんとの闘いに敗れ68歳で亡くなられました。金児さんは当初からのメンバーで経理、広報、 庶務全てを引き受けてくれました。誠実な人柄で誰からも愛され、春には山に来たいと頑張っていたのに本当に悔しい思いです。 永年子供のようにして過ごした愛犬が彼の後を追うように亡くなったとの事。今頃は二人?で仲良くと思ってしまいます。 ご冥福を心からお祈りします。
10050103.jpgこの樫は炭焼きにしよう
・ この一年間で延べ500名のボランティアが森林整備に参加してくれました。それぞれの思いで関わってくれましたが、 1人1人は非力でも数を頼めば、継続すれば森の再生は可能だと信じてます。先達の志はメンバーが受け継ぎ、さらに次の参加者たちに襷が渡されると確信します。

・アフターファイブは夜の会長のもと10名が参集しました。



初参加者の感想<中丸>

ぼんぼり初参加感想文 
10050102.jpg初参加です。ようこそ2!
現在活動している他のボランティアの場所は国有林。すでに整備され、植林された場所。

手つかずの山に入るのは初めての経験でした。
しかもこれから道路整備をするとのこと、いったいどんな事になっているのか…?!と興味半分不安半分という気持ちでスタートしました。

そして作業するその場所は…みごとにボサボサ!

倒木やらツタやら、正直大変でした。でも!手をつける前と後の明らかな変化といったら。

最初は歩くだけでも大変だったのが、すっかりきれいになっている。さらに道までできている。
10050111.jpgうめさんちの倒れそうな柚子
とってもやりがいを感じる事ができました。

午後からは倒れたゆずの木の除去作業。

全部片付け終わって、依頼主のおばあさんへの報告の時の様子が印象的でした。「終わりましたよ」と伝えた後、おばあさんが手をたたいて喜んでいる様子が見えたんです。

人手がなくて、手をつけられなかった作業ができたことで、本当に喜んでくださっているようでした。

その姿を見る事ができただけで、「この日来てよかったな」と思えました。

地元の方の顔を見ながらの活動、いいものですね。

普段体験する事のできない時間でした。これからたびたび参加させていただきたいです。 よろしくお願いします!



ボサ刈り報告<佐伯>

・奥へ行けばいくほどジャングル度が高い現場。
・一見、広葉樹のように見えるが、よーく見るとヒノキ・ スギがあるので、やっぱり人工林なんだと思う。
10050104.jpg切っても上でからまってる
・何年前、何十年前かわからない倒木と、生い茂りすぎて高くなった雑木、それに上のほうでもじゃもじゃに絡み合う蔓。

・一本処理するのに相当に時間がかかる。それに、足場が急で砂利だらけのところもある。

・そんなところに、よくまあ人が夢中でやっているもんだなぁ・・ ・。と、かくゆう私もその一人。 荒れた森を整備してキレイにするのが私達の使命みたいなもんで、荒れた森ってのは残念現象なわけだけれども、荒れてれば荒れてるほど闘志あふれるのはなんなんでしょうね!

・スタート地点から横へ、上へと整備し、それに平行して下では道路作り班が楽しそうに(?) あれやこれやいいながら道を作っているのが見える。
10050105.jpg視界が開けました
・今回はチェーンソー出動させ、ガンガン気持ちいほど切った。 立派に育った樫の木ももったいないと思うが、 それは人工林の運命。 心の中で白黒はっきりさせながら切って行く。
・木を倒すだけでなく、 倒れた木を運びやすくするためにある程度の長さで切ったり、藪を切り開いたりするのにも、チェーンソーはある程度必要で、今回はまさにチェーンソーさまさまだった。

・前回より、個人的に決まったチェーンソーを持たせてもらったので、作業後の目立ての結果が来月わかる。良しでもダメでも結果は全て糧になるので、次回参加の時がとっても楽しみだ。




イチョウまな板原版の製作<臼井>

・ ロゴソールを使って玉切りされたイチョウを切っていくわけですが 、かねてフィールドまで運び上げられていたイチョウ材が重く、 そこから作業場所までの数メートル持ち上げるのが一苦労。
乾燥したと思いきやまだまだ水分を含んでいたのでした。

10050106.jpgまな板の原型ができた
・やっとこさ移動させ、さて、板にしようとしたところ、今度はロゴソールで切っていくには材が太い。

・チェーンソーで両側を落とし準備完了、と思いきや、今度は材の長さが短すぎてロゴソールのレールが安定しません。これは同じような材を二つ並べて、今度こそ準備完了となりました。

・まな板を作るので、ある程度薄く切っていきたいのですが、実際に切ってみると厚さをそろえるのが実に難しい。

・その理由は、チェーンソーの歯の厚さもそうですが、チェーンソーをロゴソールに固定する微調整が難しいことでした。

・試行錯誤の結果、何とか 4 本のイチョウ材を切り、10 枚ほどの板を作ることができました。

・まだまだ作業に改良の余地はありますが、板になったイチョウを見るとやはり出来上がりが楽しみになるものです。



うめさんちの依頼<小林(た)>

お昼の片づけを終わらせ、 前回依頼のあったうめさん宅に向かった。

遅れていったので、もう田野口チームの5人が倒れかかった柚子の整理作業を行っていた。

見渡すと根が浮き上がってしまったのが 4 本、それがかかり木になって傾いてしまった木もあった。聞くところによると、柚子の木は根が浅く、今年の重たい雪の被害だとのこと。大きくなった木なので勿体ないようだが、根が浮き上がってしまった木はチェンソーがうなりをあげ伐採していった。
10050112.jpg柚子の処理しました
かかり木になっているので枝をおろすのにも一苦労、棘は大きいし枝も大きいし大変でした。でも皆手慣れたもので下した枝を少し小さくし畑の隅に寄せておいた。あまり積み重ねないで乾かし、秋ごろ燃やすことになりそうです。

作業の合間に山を見上げると、まっすぐな杉、桧が並んで間から青空が覗き陽がさしています。

ここに来たのは 1 年ぶりですが随分明るくなり、いい森になっていましたが、まだ鳥の声は聞こえませんでした。

8人で倒した木が4本、整理した木が6本でした。帰り道で岡部さんの柚子2本、枝の折れたところを切り整理をして終わりとしました。

10050107.jpg道の隙間は木で補う10050108.jpg道の隙間は木で補う10050109.jpgどの木を使おうか?


10050110.jpg散歩道のよう10050113.jpg終わったら手入れが肝心10050114.jpg終わりの会~どでした?

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