2010/10 report

第75回 定例活動報告
「東の森(10月17日 第3日曜日)」

全体報告<大日向>

06 横倒し….jpg横倒し…
秋冷えの中 常連22名が参加しました。
今日のメインは浮き石処理でした。
浮き石とは今年の大風でガレ場に貼りついた樫の木が根こそぎ倒れ、その根元の上に大きな石が鎮座し、落ちたら麓の民家直撃?状態でした。

地元の自治会長が親子で登ってきてくれ、我々はほとんど見物していただけでしたが、さすが地元・元林業家?親子の連携も良く、半日で処理してくれました。雄姿は写真をどうぞ。

浮き石というよりは岩でした。ガレ場の岩の隙間に岩を絡めるように樫の根が伸びていき、最後に岩ごと倒れてしまった。樹木の生命力に驚嘆です。

07 でかい!落ちたら大変.jpgでかい!落ちたら大変08 せぇ~の!.jpg周りを掘り起こして          せぇ~の!09 ゴロン!.jpgゴロン!

02 出来ばえは如何に?.jpg出来ばえは如何に?前回実施の炭焼き釜開け(別記)です。ふたが内側に倒れてましたがまあまあの出来、早速いつも水を分けて頂きお世話になっているお宅にお届けしました。

今日の作業は道づくり、間伐、枝打ち、ぼさ刈り(別記)、キノコのほだ木用の楢の中径木伐採・処理、味噌汁、コーヒ―出前、火もし、まな板作り等、皆勝手気ままに自分のポジションを決めて活動する。それがうまく機能し、調和がとれているから不思議です。

特に本格的に始まったまな板づくりはロゴソールで銀杏の板を作り、マスクをしながらサンダーで表面を磨く。出た木くずは自宅に持って帰り盆栽用に使うと言う超エコリサイクルです。最後はぼんぼり山の会の焼印を押し、高級イチョウまな板が完成予定です。

10 ロゴソールでまな板.jpgロゴソールでまな板11 まな板磨き.jpgまな板磨き12 絶妙な味付け by 料理長.jpgいつも絶妙な味付け          by 料理長

腕の太さもあるくらいの桧の枝打ちが終わり樹上でほっとしていると、眼下に間伐チームが架かり木となった桧に悪戦苦闘しているのを見ていると不思議と仲間意識が芽生えます。

軒先農産物直売はサツマイモ、ししとう、きゅうり、さといも等でした。
アフター5は御酒を飲めない運転手さんも入れて9名でした。



炭焼き班<尾島>

《雑木炭焼き、初めて成功!》

目覚めて、手に取った時計を見たら・・・なんと7時!
大慌てで牛乳でパンを流し込みながら着替えをして15分過ぎには家を出ました。窯開けの日の朝はこうして始まり時間のゆとりがありませんでしたし、前回の炭焼きの日は炭材の炭素以外のものが出切った事を証明する透明な煙を確認して心のゆとりがあり、“できているかどうか”を心配することはあまりありませんでした。

朝礼後、皆に窯の前に集まってもらって窯明け開始。前回Fさんが木片も飾り祭壇のように設えた固まった泥を剥し始めました。左側で土が落ちボコッと穴が開いた時に、すぐ蓋が見えるはずなのに蓋は内側に傾いていて、隙間から炭(?)が見えました。がっちり固まった泥とブロックを急いで退かし、大分柔らかくなったドラム缶蓋と一部崩れそうになっている焚き口の一斗缶を壊れないように外しました。と、高さが半分ほどになり、手前上部は少々白く燃えていても他は炭!手に取るとしかし、些か柔らかい。打ち合わせた音も「カン、カン」ではなく、「ボッ、ボッ」。それでもメンバーからは「良いじゃない!」の声。

03 興味津々….jpg興味津々…04 消し炭!?.JPG消し炭か!?05 出来た♪出来た♪.jpg出来た♪出来た♪

取り出す段になって漸く入れ物を準備するのを忘れた事に気が付くと、またメンバーが小屋から何枚かの袋を探し出して来てくれました。普通は炭の下にあるロストルを引いてそこに乗った炭を出すのですが、ロストルを結えてある針金も弱くなっていてばらばらになる可能性があったので、手で掴み出しました。そして終には交替でスコップで掬い袋に。柔らかく粉になったものもあったのですが、計10Kg程の炭になりました。Kさんは車の脱臭用にと早速炭を切りそろえ、帰りには何人かの人が持ち帰りました。基地の下のSさんにはいつものように差し上げました。

前回取れた木酢液、取れた順に匂いの濃度が違います。1本目は既に希釈したように色も匂いも薄いものですが、最後の3本目はしっかりと木酢液の匂いがあり色も濃いものです。右側の小屋にありますのでこれも必要な方はお持ちください。

師匠Kさんに拠ると、炭が柔らかいのは窯の傷みが進み、空気が入る事が多くなったからではとの事でした。これまで竹が2回、雑木を3回焼きましたが、その熱に因る窯の劣化は想像以上でした。ドラム缶の蓋はグラインダーで一斗缶用の穴を開けたのに、今では手でベコベコと曲げられますし、一斗缶も方形を保つのが難しくなり、窯に接する方はボロボロに欠けてしまっています。とすると、ドラム缶製の窯自体も推して知るべしでしょう。

そこで、この窯の利用は今回限りとして新たに作り直そうという事にしました。Kさんが設計図を描き、Sさんを通じてドラム缶の加工を業者にお願いしようと考えていますが、果たして・・・。クリアしなければならない課題が多そうです。


ボサ刈り班<後藤>

13 黙々と作業中.jpg黙々と作業中
作業道の延伸工事も着々と確実に進行中で 我々ボサ刈り部隊は現場へのアクセスが随分と楽になってきました。

また森の中は先月までの高温多湿の「ヘロヘロ、アヘアヘ的作業環境」が嘘のように、快適な「サーコイ、ホイホイ的作業環境」になってきました。さしもの“妖怪の森”もボサ刈り部隊が毎回流した汗の分だけ、ジワジワと“明るい森”に変身しつつあります。

ボサ刈りが進めば 間伐、除伐の程度を判断し易くなりますから一段と光が林床まで届くようになるでしょう。更に刈ったボサや古損木を整理すれば、来年の春からはもっともっと植生の豊かな林床が 覗けるかな~と思うと楽しみです。

きのこ栽培用のホダ木も確保しましたので 来年か、再来年には椎茸はじめいろんな種類のきのこにもお目にかかれるでしょう。

森がゆっくり、ゆっくりと生き返りはじめたように感じます!  


東電作業道より見下ろす.jpg東電作業道より見下ろす14 色づいてきた柚子達.jpg色づいてきた柚子たち15 終礼風景.jpg終礼風景

milk_btn_pagetop.png

第74回 定例活動報告
「東の森(10月2日 第1土曜日)」

全体報告<大日向>

10月ともなるとさすがに朝晩は涼しくなります。今回は朝7時に武蔵五日市駅集合の炭焼チーム、青梅在住で初参加のSさん、リピーターの藤沢在住S君も含めて22名の参加でスタートしました。とくにお酒は嫌い、運転は好きだというS君の参加は湘南のんべい組には既に貴重な存在となってしまったようです。
主な作業は炭焼き(別記)、新作業道作り(別記)、間伐(別記)、料理(別記)含めてのテラス周りとに分かれました。
01 早朝から炭焼き開始.jpg早朝から炭焼き準備
○炭焼きは不完全燃焼で終わってしまった前回の再チャレンジで、メンバーが温度計を持参してくれて15分おきの温度測定をしました。感覚の世界に科学が入ってきました。次回の窯開けが楽しみです。

○新作業道にはふんだんにある石を使った階段状の登り坂が登場、熊野古道を思わせるような幽玄な道になりそうです。

○間伐は順調に25本近く抜倒しましたが、枝打ちは太い幹の為梯子を固定するロープが短すぎたりして、形だけで終わりました。
05 またの名をどんぐり山の会.JPGまたの名を、どんぐり山の会
○メンバーの一人がドングリ(クヌギ)を持参して森の中に埋めました。月に2回しか来れないため湿気がある半日陰、草があまり生えていないところへリスが隠して忘れてしまったというイメージでそっと土を被せておきました。

○シュウカイドウの花がまだ盛りでした。花の期間が長いですね。

○樹種不明で「ナンジャロ?の木」として課題であった木は切り倒してみて「鬼ぐるみ」と解りました(メンバーの専門家)。樹齢100年近く?炭窯跡周辺に複数本生えており、戦争前に鉄砲の木部として使うために植えられたものではと。勉強になりました。

○軒先農産物直売はししとう、みょうが、サツマイモ、しょうが等でした。当たり前の事ですが季節によって野菜が変わっていく事が新鮮に感ぜられます。

○アフター5は12名が集まりました。運転手役のS君は盛んに「食べろ、食べろ」と勧められてました。若いS君にとっては父親のような元気なオジサン達とたまには良いのではと思ったりも…


炭焼き班<藤田>

02 まもなく点火.jpgまもなく点火!
小さい頃からキャンプなどで炭を使っていましたが、それを一から作る。そんなことを自分で出来るなんて!!まずそれにびっくり!作り方にびっくり!色んな意味でびっくりしました。

朝、木がパンパンに詰まったドラム缶を前に何をしていいやら…全然木が動かないんだよと聞き触ってみると全然動かない!どうやって入れたんだろう?

パンパンに詰まった木に火をつけると思いきや、そこには火をつけずその前に缶の箱を置きその箱の中で火をつける!奥の木は燃えるんだろうか?

03 炭焼きの煙の中で朝礼.jpg炭焼きの煙の中で朝礼でも話を聞くと燃えちゃだめらしい…蒸し焼き?
煙の温度を測っている温度計を見てると15分ごとに10度位上がって最終的には200度を越えた。中の温度は煙の2倍らしい…ますます中の様子が気になる。でも空気が入ってしまったら爆発する可能性もあるらしい!

最終的に煙が透明になり蓋をしてしまうとどんどん温度が下がってきた。温度をあげるための時間を考えるとちょっと寂しい。

開けた時中がどうなってるか気になる今日この頃でございます。



炊事班<小林>

04 ゲホッ煙いっす.JPGゲホッ!煙いっす…
今回は天気も良く、気温も秋の気配を感じ、すごしやすい日になりそうな気配のなか、炭焼班の早出5人を除き16人が駅に集合、それぞれが車に分乗し現場に向かいました。

いつものように料理長が買い出しを担当。今回は野菜たっぷりの味噌汁に決定。大根1本、人参5本、玉ねぎ5個、しいたけ、まいたけ、しめじなどのきのこ、ネギ、豚肉、卵10個などかなりの量。炭焼きの煙が直撃するなか、煙を避けながら材料を切るのがちょっと大変でした。

今日の気温は仕事をする人には暑く、森の癒しを探す人には涼しい日でありシルバー世代の多い当会でのスープは塩分控えめが良さそうだが、仕事に意欲的な人々にはそれでは美味しくなく塩加減が難しい、という料理長の意見で味付けが決定。

炭焼き班の居残りもあるかも知れず少し多めにしたけれど、野菜の旨味がしっかりでていて、そのうえ少量の豚肉のダシもきいた味噌汁が好評。さすが料理長!の塩加減でした。




初参加体験談<嶋田>

森林ボランティアは、まったくの未知の世界でした。予想に反して、初日から間伐=木を切るという、私にとっては大それた仕事をすることになり、少々戸惑いました。が、Tお師匠の森林初心者ミニ講座が大変わかりやすく、かつおもしろく、「へー、森林って奥が深いな~」と感心しました。
06 はじめての間伐体験.JPG初めての間伐
T師匠に手ほどきを受けながら、慣れない手鋸を使い、初めて木を切りました。年輪の数え方や成長の幅などレクチャーいただき、初仕事の木に愛着がわきました。記念にと輪切りにしていただいた木の生々しい切り口からは、檜の香りがぷーんとただよっていて、今も部屋に置いてあります。2本目は最初から一人でやりました(というより放り出されたのかな!?)。教えていただいた通りにやって、思った通りの方向に倒れた時は、「私でも出来るじゃ~ん!」と少し自信がつきました。

お昼の具だくさんお味噌汁の美味しかったこと。炭焼きも難しそうながら、みなさんあーだこーだと楽しそうにやっておられて、私も次回は炭焼き体験もしてみたいな~と思いました。

全体にユルユルな感じがとても居心地良かったです。どなたも親切で、「休んでいてもいいよ~」とか「昼寝していてもいいよ~」なんて声をかけてくださったり…。おいしいコーヒーもほっとしますね。でも朝礼夕礼でピシッとしめるところは、さすがです。女性の方々も、いでたちも仕事ぶりもバッチリ決まっていて、カッコ良かった!形から入るのも大事だ!と思ったので、スパイク足袋と山ガールならぬ山仕事ガールファッションも研究しなくっちゃね…♪

この日、ヘルメットのかぶり方から手鋸のベルトの巻きつけ方、トイレの場所など一から面倒を見てくださったAさんに、本当に感謝申し上げます。

アフター5では、ぼんぼり山の会の皆さんのより「素」な、お人柄を垣間見れましたし、大日向会長さんともいろいろとお話しができ、楽しい時間を過ごさせていただきました。

こちらの会を紹介して下さったOさん、Kさん始めぼんぼり山の会の皆さん、ありがとうございました。「来たい時に来ればいいんだよ~」なんて、皆さんユルユルに言って下さるので、また是非参加させていただきたいと思っています。今後ともどうぞよろしくお願いいたします。



間伐班<佐伯>

07 チェーンソーレディ、もうっ倒しちゃうんだから!.JPGチェンソーレディ もうっ!         倒しちゃうんだから!
午前中は活動2回目のリピーターS君の指導にあたった。
私なんぞが指導できるものかと思いながら、あーだこーだとりあえず知ってるだけの知識を全部話し、さあ、やって見ようかと促す。

ここは枝だらけの檜の森。
下から150cm位上がったあたりから上までずっと枝がはっていて、なにをどうしてもかかり木になること間違いなし。
というわけでロープをかける。

しかし枝がすぐにあるから、枝が邪魔してロープが高い位置で張れない。仕方なく一応ロープ張りました、という状態で鋸を入れてもらった。先月初めて木を倒したS君にとってはいいおさらい授業となった?かも?

そしていよいよ木が倒れ始めた。周りに「倒れるぞー」と大声で言ったわりにはすぐにとなりの木の枝にかかって動きが止まった。さて、ここからはロープの出番。オーエス、オーエスと平和な綱引きが始まる。ここは男子の方が力あるからと、ここもS君を使ってやらせてみる!もうちょい、もうちょい、と応援だけして、午前中2本倒した。

上の方でも本日初参加の人や、お馴染みの会員が悪戦苦闘しながら倒しているのが見えた。昼の合図が聞こえた時には、結構お日様の光が入ったように思う。

午後からは、集合基地の上部にある風倒木の処理に行った。中径木と言えるか言えない程の太さばかりなので、今度はチェンソーの出番。しなった木は危険がいっぱいだから、本当に緊張した。いけない姿勢なのだが、どうしても怖くてどっしり構えられない。いちいち逃げる方向を気にしながらチェンソーを入れていった。

ちょっとグラっと来たらすぐに逃げて、を数回繰り返し、やがて木は大きく傾きながら倒れていった…と思いきや、やや下の木にがっちりかかって止まってしまった。ロープで引っ張るにも重すぎてウンともスンとも言わない。

一時途方にくれて、応援を呼んだ。来てくれた助っ人は「この人には近づくな!」で有名なYオジサンだが(頼んでおいてゆーのもなんだけど!)、巧みに木を下から切り始め、ようやくかかった太い木がどっすーんと落ちた。この時ばかりは正直助かった!!

玉切りし材を片づけたところで午後の活動は終了。
ああ、今日も一日よく働いたなー。(思い返すと午後だけだ)


土木班<臼井>

08 階段ができました.JPG階段ができました
季節も暑さがやわらぎ、道路工事がしやすい季節になってきました。
新しく整備が進められている、竹林から尾根道へ登っていく作業道ですが、徐々に工事が進んできました。

道を先に延ばしていくには常にルートを選択していくわけですが、ちょっと下には「ははその道」が通じていることから経路は上へ上へと延びていきます。
今回の作業では道の斜面がきつい場所に階段を設置する作業に入りましたが、杭や土留めになる間伐材はいつでも転がっているわけではありません。周囲の石、除伐した広葉樹、間伐した杉を使って道づくりを進めていきました。

まだ完成していないものの、帰り道にできあがった場所を通ると、傾斜のきつい斜面を降りるのに比べてずいぶん歩くのが楽になりました。

それにしても、当初は藪をかきわけて基地から広葉樹林まで歩いていましたが、やはり道があると違うものです。本当に移動が楽になりました。

今度は途中に休憩所でも作りますか…

11 午後のS君初チェーンソー.JPG午後のS君 初チェンソー09 午後のS君.JPG午後のS君12 終礼風景.jpg終礼風景

milk_btn_prev.png

|1|2|3|4|5|6|7|8|

milk_btn_next.png